詩歌のけむりにみちたものを遺す

ただ、空を見上げ己の小ささを思い出す。世の風雪にたえ、カンナビスの葉のように吹きさらされ身を削られるままに眠る。好き嫌いに遜色なく、与えられるままに環境を享受し根をはる。
己の小さな命さえも、自由にはいかず、酷使された挙げ句、チューブにくるまれ醜く息絶えた。
だれもその名を知らず、哀しまれる事もなく、ただ消えた。家族、友人、世のしがらみさえも、時代の雑踏と共に吹き飛ばされる。

かの命の前に、自由や正義に何の意味があるだろうか?かの小さな命以上に意味もなく、ただ権力者の汚い道具に過ぎない。
ただ明るい明日を夢見て、今日は眠ろう。
今日が暗闇にみちたものだったとしても、光の前の暗闇だと思おう。暗闇があるからこそ、光は美しいのだ。

家族や恋人であっても、人はそれほど理解し合えないモノだ。多くを期待せず、ただバカのふりして黙って笑っていよう。黙って、世界から憎しみや悲しみが消えるのを待とう。